
「特定空家に認定されるとどうなるのか」— 滋賀には答えになる実例があります。野洲市の分譲マンション「美和コーポ」。所有者に代わって行政が解体し、費用は所有者に請求されました。認定から代執行までの流れを、実例で追います。
野洲市で起きたこと
- ●1972 年築の分譲マンションが十数年にわたり空き家状態に
- ●2018 年 8 月に市がアスベスト調査、同年 9 月に特定空家に指定
- ●管理組合が存在せず、一部所有者とは連絡が取れず、修繕積立金もない状態
- ●2019 年、空家法に基づく行政代執行として市が解体 (分譲マンションの代執行は全国的に異例と報道)
- ●その後、市は所有者 3 人から計 3,900 万円を回収したと公表 (報道)
この実例が示すこと
- ●放置し続けても、行政が壊して費用を請求するところまで制度は動く
- ●「連絡が取れない」「お金がない」は免罪符にならない — 費用の徴収は続く
- ●共有・区分所有の建物は関係者が多いほど意思決定が止まりやすく、行政の介入まで進みやすい
認定までの段階 (現行制度)
STEP 1
管理不全 空家
STEP 2
指導・勧告 (税軽減が外れる)
STEP 3
特定空家 認定
STEP 4
命令・ 代執行
2023 年の法改正で「管理不全空家」という手前の段階が新設され、勧告の時点で固定資産税の住宅用地特例が外れます。つまり代執行のはるか手前から、金銭的な不利益は始まる仕組みです。
まとめ
- ●滋賀にも代執行の実例がある (野洲市・費用は所有者へ請求)
- ●不利益は勧告の段階 (税 6 倍) から始まる
- ●動けるうちに自分で決めるのが、費用も選択肢も最も残る
実例の経緯は報道 (2019・2020 年) に基づきます。制度の現行運用は各市町にご確認ください。






