
解体の見積書にも、市役所の案内にも、初めて見る言葉が並びます。意味がわからないまま話が進むのが、いちばんのリスク。この記事では、施主が実際に出会う用語を「見積書」「工事」「補助金・行政」「税金・登記」「売却・活用」の 5 つの場面別にまとめました。ブックマークして、出てきた言葉をその場で引いてください。
見積書で出会う言葉
- ●一式 — 内訳を示さないまとめ書き。多用された見積書は要注意 (何が含まれ、何が追加になるか確認を)
- ●仮設工事 — 足場・養生シート・仮囲いなど、壊す前の準備工事
- ●養生 — 粉じん・騒音を抑えるためのシート掛け。隣家が近いほど重要
- ●付帯工事 — 母屋以外の撤去 (ブロック塀・物置・庭木・浄化槽など)。追加費用の主な発生源
- ●残置物 — 家の中に残った家財・ごみ。解体業者が処分すると割高になりやすく、壊す前に出すのが原則
- ●整地 — 解体後に土地を平らにならす作業。仕上げの程度 (粗整地/転圧) で費用が変わる
- ●アスベスト事前調査 — 石綿の有無を資格者が調べる法定調査。見積もりに「込みか」を必ず確認
- ●相見積もり — 複数社から見積もりを取ること。2〜3 社の内訳比較が変な契約の予防線
工事中に出てくる言葉
- ●手壊し (てこわし) — 重機を使わず人力で壊す工法。狭小地や母屋に近い蔵などで使われ、費用は上がる
- ●マニフェスト (産業廃棄物管理票) — 廃棄物が適正に処分されたことを追跡する伝票。最終処分まで確認できる仕組み
- ●建設リサイクル法の届出 — 延床 80㎡ 以上の解体で必要な事前届出。義務者は業者ではなく施主
- ●ライフライン停止 — 電気・ガスは工事前に停止。水道だけは粉じん対策の散水に使うため止めないのが通例
- ●近隣挨拶 — 着工前に周辺へ工事内容と期間を伝えること。着工の 1 週間前が目安
補助金・行政の言葉
- ●交付決定 — 補助金の支給が正式に決まること。交付決定より前に着工した工事は対象外が大原則
- ●実績報告 — 工事完了後に提出する報告。補助金は原則この後の後払い
- ●特定空家 — 空家法に基づき市町が認定した、倒壊などの危険がある空き家。所有者が希望してなれるものではない
- ●管理不全空家 — 2023 年の法改正で新設された、特定空家の一歩手前の区分。指導・勧告の対象になり、勧告で固定資産税の軽減が外れる
- ●不良住宅 — 住宅地区改良法の基準で採点し、一定点数以上と判定された住宅。補助金の対象要件になる市町が多い
- ●除却 (じょきゃく) — 行政用語で「建物を取り壊すこと」。補助金の名称によく入っている
- ●略式代執行 — 所有者がわからない危険な空き家を、行政が代わりに取り壊す手続き
税金・登記の言葉
- ●建物滅失登記 — 建物を壊したことを法務局に届け出る登記。解体から 1 ヶ月以内が期限で、自分でも申請できる
- ●相続登記 — 相続した不動産の名義変更。2024 年 4 月から義務化され、放置は過料の対象
- ●住宅用地特例 — 家が建っている土地の固定資産税を軽減する特例 (200㎡ 以下は課税標準 1/6)。壊すと外れて土地の税額が上がる
- ●譲渡所得 — 不動産を売って出た利益。これに税金がかかる
- ●3,000 万円特別控除 (相続空き家) — 相続した空き家を売るとき、譲渡所得から最高 3,000 万円を差し引ける特例。解体して更地で売っても使える
売却・活用の言葉
- ●古家付き土地 — 老朽家屋を壊さず、建物ごと「土地」として売り出す方法。解体費を払わずに手放せる
- ●再建築不可 — 接道条件などを満たさず、壊すと新しく建てられない土地。壊す前に必ず確認
- ●市街化調整区域 — 原則として建物を建てられない区域。滋賀の郊外に多く、解体後の使い道に効く
- ●空き家バンク — 市町が運営する空き家のマッチング制度。滋賀は 19 市町すべてに窓口がある
- ●契約不適合責任 — 売った物に隠れた問題があったときの売主責任。古家付き売却では免責特約が通例
使い方
見積書や市の案内でわからない言葉が出てきたら、まずここで意味を確認してから話を進めてください。「わからないまま同意しない」が、解体のトラブルを避けるいちばんの基本です。個別の用語は当サイトの各記事で詳しく解説しています。
本記事は一般的な用語解説です。制度の適用条件・税の扱いは市町・税務署・専門家にご確認ください。






