
売りに出しても問い合わせがなく、固定資産税と管理の手間だけが続く土地。その行き止まりに、2023 年 4 月から公的な出口が 1 つできました。「相続土地国庫帰属制度」です。審査の手数料 1 筆 14,000 円と、負担金 (原則 20 万円) で国が土地を引き取ります。ただし、建物が残ったままでは申請できません。今回は、この制度の条件と、3 年間の実績、どう位置づければいいかを解説していきます。
この記事のポイント
国が土地を引き取る制度 (2023 年〜)
負担金 20 万円〜 + 手数料 1.4 万円
受け取るのは、まっさらな土地だけ
01受け取るのは、まっさらな土地だけ
審査手数料
1 筆 14,000 円
承認後の負担金
原則 20 万円
流れは、法務局へ申請 → 審査 → 承認。負担金は通知から 30 日以内に納めます (過ぎると失効)。面積などで増えることもあります。引き取ってもらえない土地の筆頭が「建物がある土地」で、法務省の Q&A でも、建物がある場合はすべて却下と言い切っています。つまり空き家をこの制度で手放すには、先に壊して更地にする必要があります。ほかに却下されるのは、担保権が付いている、境界がはっきりしない、土壌汚染がある土地。不承認になり得るのは、崖地や、地中に埋設物がある土地などです。
023 年間の成績表
申請から帰属までの実績
法務省の統計 (2026 年 7 月末・速報値) より
却下と不承認の数字は小さいのに、取り下げが 1,102 件。相談の段階でふるい落とされているのが実態です。不承認 96 件のうち約半分の 46 件は、物置・庭木・古い基礎が敷地に残っていたケースでした。家本体を壊しただけでは足りず、審査は「敷地がまっさらか」まで見ています。解体の見積もりも、敷地をまっさらにする前提で取るのがコツです。
03「売れない土地」の最終ルートとして
手数料 + 負担金 20 万円〜 + 解体費。タダで手放せる制度ではありません。まず売るか空き家バンクに出してみて、それでも引き取り手がない土地の最後のルート、と考えるのが現実的です。それでも「管理と固定資産税が永遠に続く」ことと比べる価値はあります。滋賀の相談と申請は、大津地方法務局の本局だけ (ネットで事前予約、電話 077-522-4671)。審査には標準で 8 か月かかります。
本記事は 2026-08-20 時点の公開情報に基づきます。個別の可否は法務局の相談窓口にご確認ください。
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